清宮君フィーバーで例年以上に盛り上がっている第100回記念大会の甲子園。
日刊スポーツによると1980年以降に甲子園で150km以上を投げた高校球児は21人で、ほとんどの選手が現在もプロで活躍しています。
甲子園での速球王をランキング形式にてまとめてみました。
高校球児の甲子園速球王ランキングTOP21
順位 | 球速 | 名前 | 高校名 | 年度 | 現在の所属 |
1位 | 155km | 佐藤由規 | 仙台育英 | 07夏 | ヤクルト |
1位 | 155km | 安楽智大 | 済美 | 13夏 | 楽天 |
3位 | 154km | 寺原隼人 | 日南学園 | 01夏 | ソフトバンク |
3位 | 154km | 菊池雄星 | 花巻東 | 09夏 | 西武 |
3位 | 154km | 今宮健太 | 明豊 | 09夏 | ソフトバンク |
6位 | 153km | 平生拓也 | 宇治山田商 | 08春 | 引退 |
6位 | 153km | 北方悠誠 | 唐津商 | 11夏 | ソフトバンク |
6位 | 153km | 釜田佳直 | 金沢 | 11夏 | 楽天 |
6位 | 153km | 藤浪晋太郎 | 大阪桐蔭 | 12春 | 阪神 |
10位 | 152km | 辻内崇伸 | 大阪桐蔭 | 05夏 | 引退 |
10位 | 152km | 西浦健太 | 天理 | 10春 | ? |
12位 | 151km | 松坂大輔 | 横浜 | 98夏 | ソフトバンク |
12位 | 151km | 新垣渚 | 沖縄水産 | 98夏 | ヤクルト |
12位 | 151km | 山口俊 | 柳ケ浦 | 05春 | 横浜 |
12位 | 151km | 小笠原慎之介 | 東海大相模 | 15夏 | 東海大相模 |
16位 | 150km | 田中将大 | 駒大苫小牧 | 05夏 | NYヤンキース |
16位 | 150km | 大嶺祐太 | 八重山商工 | 06夏 | ロッテ |
16位 | 150km | 岩崎翔 | 市船橋 | 07夏 | ソフトバンク |
16位 | 150km | 秋山拓巳 | 西条 | 09夏 | 阪神 |
16位 | 150km | 大谷翔平 | 花巻東 | 11夏 | 日ハム |
16位 | 150km | 高橋純平 | 県岐阜商 | 15春 | 県岐阜商 |
150kmの速球となると、日本のプロの投手に混じっても速い方で、そんな球を高校生が投げているとは驚きです。
この中で高校時代に一番凄い投手だったのは松坂か。
150km以上のストレートをコーナに投げ分け、キレキレのスライダーでほとんどのバッターは手が出ませんでした。当時の松坂はまさに怪物。ひょっとしたら、彼の投手としての最高の状態は高3の夏だったかも。
こう見るとランキング入りした選手でプロ入団後、ピッチャーとして活躍しているのは、松坂、寺原、菊池雄星、藤浪、田中マー君、大谷の7人で、高校時代に超速球派として脚光を浴びても必ずしもプロで活躍できるとは限らないのが分かります。
面白いことに今宮は高校の時に154km投げているにもかかわらず今はショートを守る守備の人になっています。
現在現役の高校生は東海大相模の小笠原選手と県岐阜商の高橋選手。この2人は今秋のドラフトで1位指名間違いないでしょう。
プロで活躍するには高校時代に完成された選手ではなく、大器晩成の方がいいのかも。
剛腕ピッチャーはその分体への負担も大きく、この中でも松坂とか佐藤由規は怪我での長期戦線離脱を経験しているし、すでに引退した選手も。
県岐阜商の高橋選手は夏の予選で左太ももを痛めマウンドに立てずチームは敗退しました。選手の体が大きくなり、ウエイトトレーニングも普及し、速い球を投げる投手が増えたものの、日本においては高校時代に肩や肘を酷使することが多く、その後伸び悩んでいる選手が多いのも事実。
こういった問題から甲子園では投手の投球制限の導入や連投を不可とすることなど議論されていますが、高校球児の将来を考え私は何らかのルールを設けた方がいいと思います。
プロの投手の魅力はなんといっても凡人では投げることのできない速いボール。地を這うようなボールがキャッチャーのミットにズバッと収まるのは見ていて気持ちがいいものです。
今、清宮君が清原、松井クラスの逸材と騒がれていますが、投げる方でも松坂、大谷クラスの10年に1人の選手が出てきて清宮くんと対戦するのを見てみたいですね。
※この記事のデータは日刊スポーツの記事を参考にしました。