
2015年3月、会社に退職願を出し有給休暇中にインドのコルカタ、バラナシ、カジュラホ、アーグラ、ジャイプル、デリーを3週間で巡る旅に。
今回はインド旅行記第四弾、インド旅行に必須の「鉄道の旅」を実際に撮った写真と共に振り返ってみたい。
第一弾(インド旅行記コルカタ編〜最初に乗ったタクシーが事故って波乱の幕開け〜)
第二弾(インド旅行記バラナシ編〜ヒンドゥー教の聖地ガンガーに魅せられる〜)
第三弾(インド旅行記カジュラホ編〜教科書に載っていた愛の彫刻に興奮?〜)
インドを旅行するうえで鉄道は欠かすことのできない移動手段。
また列車の中で過ごす時間は長く、ボーッと風景を眺めたり、読書をしたり、そこでインド人と出会い会話するのも鉄道の旅の醍醐味。
今回はコルカタからニューデリーまで約2,000kmを移動した、日本ではなかなか経験することのない、寝台列車の旅をご紹介します。
インドの駅は客引きとリキシャがいっぱい
バラナシ駅。インドの駅は白ベースにオレンジ色の装飾があるこのパターンが多い。大きな駅には観光案内所や切符の予約カウンターがある。列車の切符は町中の旅行代理店でとるとマージンを取られるので、駅の予約カウンターでとったほうがよい。
夕暮れのアグラカント駅。バックパックを背負って駅を出るとリキシャやホテルの客引きに囲まれることも。特に、ホテルの客引きは客を連れて行くとホテルからfeeをもらえるため客探しに必死。
既にホテルを予約している!といってもあそこは高いからやめた方がいい等と難癖をつけホテルに連れて行こうとする。
コルカタのハウラー駅。見た目は一番きれいだが、中は巨大で人も多く混沌としている。ここから西に南に長距離列車が発着する。
プラットフォームはこんな感じ。日本と違うのは改札口がなく、誰でもここまで入ってくることができる点。
電光掲示板に自分の乗る電車の番号や行き先、発車時間、乗り場NO.が表示されるので、掲示された内容をもとに自分の乗る車両の前で待つ仕組み。
時間通りに列車が来ることはなく、コルカタからバラナシへの列車は2時間遅れでスタート。コルカタ発の始発列車なのになぜ遅れるんだろう。。とはいえインドだと不思議なことにイライラすることはなかった。
ニューデリー駅。大きな駅では寝泊まりする人も多く、朝から夜まで騒がしい。
ニューデリー駅前。リキシャがミニカーみたいでかわいい。空港へは奥の地下鉄から20分くらいで行くことができる。
寝台列車はずっと寝そべっていられるので快適
インドの長距離列車の中はこんな感じ。車両はエアコン付きの3段寝台で中流クラスの人が乗る車両。座席には予めシーツと毛布と枕があって、寝る時には全てセットして横になる。
コルカタからバラナシに向かった時の寝台列車では6人のスペースに私、インド人でイスラム教徒の2人の学生、タイの男性旅行者、インド人中年男性、シーク教徒の男性が一緒に。
全員英語をそこそこ話すことができて、会話が弾む。寝台列車では他の乗客とコミュニケーションが取れて交流できるのも魅力だ。
インドで好きになったチャイ。1つ10ルピーで甘くて美味しい。酒を飲むことはあまりなかったものの、インドならではのチャイで喉を潤す。

これはカレーセット?結局インドのカレーには慣れることができなかった。

ジャイプルからデリーに向かう列車の中。時間は5時間ほど。これまでの寝台列車とは違い、中距離だから?日本の特急と同じような車内。エアコン付きで窓も広く快適。

ニューデリ駅からインディラ・ガンディー国際空港までの地下鉄は近代的。人が少なく車両ごと独り占め。
インドの寝台列車の車窓から
車窓から見る風景はどこもこのような農村が続き、何時間も変わらない風景はインドの大きさを感じる。夜になると日本の町とは異なり、電灯がなく真っ暗。
トイレの近くの車両の連結部分に行くと列車のドアがあり、走っている間も開けっ放し。ちょっと体を出してこのように写真を撮ることもできる。
線路はあるが橋はないので、線路が住民の橋の代わりにも。電車が来たらどうするんだろう?
飛行機に乗ると僅か1時間のところも列車だと10時間くらいかかる。
しかし、寝台列車の中で他の乗客と交流したり、音楽を聴きながらリラックスしたり、風景を見ながらこれまでの旅を振り返ったり計画を立てたりと、横になりながらゆったりと過ごせる寝台列車はとても楽しかった。
考えてみると日本でのサラリーマン時代は新幹線のように何事も速さと正確さを求められ、そのスピードに着いていくので必死だった。
もちろん通常の勤務時間だと追いつくことができず、残業、休日出勤は当たり前。そんな多忙な生活を送っていたので、なおさら寝台列車で過ごす時間に幸せを感じたのかもしれない。
これからは寝台列車のようにせかせか急ぐことはせず、目的に向かってゆっくり楽しみながら生きていこうと思った旅であった。
続きはインド旅行記「アーグラ」編にて↓