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「ラグビー日本代表って外国人ばっかじゃん!」と言うあなたへ

      2015/10/31

ラグビー日本代表

勝てるはずがないと思ってビビリながら見ていた南アフリカ戦。ご存知の通りラグビー日本代表はワールドカップ初戦の南アフリカ戦で大金星を挙げて、世界から賞賛されました。

これまで7回のW杯に出場して通算成績は1勝21敗2分。日本代表は今回のW杯に出場している20ヵ国の中でもチーム力は下から4、5番目のチームで、そんな弱小国がW杯で2回優勝し、今回も優勝候補の南アを倒したのだから、「まさかのまさか」です。


ラグビーが何人でやるスポーツかも知らない友人から祝福される

ラグビー日本代表が南アフリカに勝利し、その日の朝からメディアで「歴史的な大勝利!」と大きく取り上げられると、多くの友人から「おめでとう!」というメッセージをもらいました。

その友人のほとんどは、それまでラグビーワールドカップが開催されていることすら知らず、ニュースを見た際に初めて知って、ラグビーが好きな私を思い出し、祝福してくれたようです。

これまでのラグビーワールドカップは高校のラグビー部時代の友人など数少ない仲間内だけで盛り上がっていたので、ラグビーに興味のなかった友人知人からLINEやメールでメッセージをもらい、今回のジャパンの快挙と反響の大きさに驚いています。

 

「なんでラグビー日本代表にガイジンがいるの?」

祝福してくれるのは嬉しいのですが、メッセージのやり取りや、または飲みの席でラグビーが話題になると、「日本代表って言ってもガイジンばっかじゃん」とか「なんで外国人選手がいるの?」と何度聞かれたことか。。

そう聞くのも分からない訳ではありません。ラグビーは人気スポーツではないし、日本代表の試合ですら、W杯以外は地上波で放送されず、彼らは(私がハンドボールやバスケの代表を知らないように)ラグビー日本代表を目にしたことがないため、今回のニュースで初めてラグビーの日本代表を見た人が多かったからです。

「日本代表」というとサッカーやバレーのように日本人のみで構成された代表をイメージし、代表としてプレーする選手は日本人だという先入観があり、さらに日本はほぼ単一民族の国で、見た目の違う白人やサモア系の選手がいると、「あれっ?」となってしまうようです。

そんな人には以下のラグビーにおける各国の代表になれる条件、国際ルールを説明しています。

【ラグビー日本代表として出場するための条件】
1.出生地が日本であること
2.両親、祖父母のうち一人が日本出身
3.日本で3年以上、継続して居住している
※1〜3のいずれかの条件をクリアし、他の国の代表の選手になったことがない場合に日本代表になれる

これを説明しても、中には「とはいえ、さすがに多すぎだろ。」とか「日本人だけでプレーすべき」や「外人が多すぎると応援する気にならん。」という人もいて、ウンザリすることもありました。

それでも「ラグビー日本代表には外国人が多すぎる」という人へ

ラグビー日本代表の外国出身の選手の背景・物語を知ろう

南アフリカ戦後の五郎丸選手のtweetです。選手もこの件についていろいろ意見されることが多いんでしょうね。

・ラグビー日本代表外国出身の選手

名前 ポジション 所属チーム 国籍 出身大学
アイブス ジャスティン FL キヤノン 日本(NZ出身) タイエリカレッジ
ツイ ヘンドリック NO8/FL サントリー 日本(NZ出身) 帝京大
トンプソン ルーク LO 近鉄 日本(NZ出身) リンカーン大
マイケル・ブロードハースト FL リコー NZ キャンピオンカレッジ
ホラニ 龍コリニアシ NO8 パナソニック 日本(トンガ出身) 埼工大
アマナキ・レレイ・マフィ NO8 NTTコミュ トンガ 花園大
リーチ マイケル FL 東芝 日本(NZ出身) 東海大
クレイグ・ウィング CTB/SO 神戸製鋼 フィリピン ニューサウスウェールズ大
マレ・サウ CTB ヤマハ発動機 NZ タンガロアカレッジ
カーン・ヘスケス WTB/CTB 宗像サニックス NZ オタゴ大

今回のラグビーワールドカップには31人の選手が日本代表としてメンバー入りし、外国出身の選手は上記10名の選手。5名は日本国籍を取得しています。日本で大学時代を過ごした選手も4人います。

日本国籍を持たない選手は全員「日本で3年以上、継続して居住している」条件を満たしており日本代表として選出されています。日本にはラグビーの社会人リーグであるトップリーグがあり、日本で3年以上継続して居住している外国人選手は多く、その中から選ばれた優秀な選手達です。

主将のリーチ、ホラニ、マフィの3人は日本人女性と結婚、また多くの選手が流暢な日本語を話す中、トンプソンルークは関西弁でインタビューに答えてくれます。マレ・サウはNZ出身で両親がサモア人のため、NZ、サモア、日本の代表になる資格がある中、日本代表を目指してくれました。

彼ら外国出身の選手に共通するのは生まれたのは外国でも自分の意志で来日し、家族・友人から離れ、文化や言語が違う日本で多くの壁を乗り越えながら長い間生活し、ジャパンを目指してハードトレーニングしてきたこと。そして「日本ラグビーの歴史を変える」という強い想いを共有しています。五郎丸選手の言うように日本のために日本を背負って戦っている選手達です。

ラグビーは各国のラグビー協会に所属する選手の代表。パスポートは関係なし

ラグビーは所属している協会の国の代表になることができ、日本人でもNZのクラブチームで3年以上所属すると、NZ代表オールブラックスになれるチャンスはあります。

また、外国出身の選手を起用しているのは日本だけ?と思う方が多いようですが、世界的には当たり前のことで具体的な数字を見ていきましょう。

Googleで「rugby foreign players 」で検索するとヒットする以下のサイトが参考になります。

walesonline
mailonline
americasrugbynews

これらによると、今回のW杯参加国20チームのうち外国生まれの選手が最も多いチームは13人のサモアで、次に12人のトンガとウェールズ、11人のスコットランドと日本(南ア生まれの松島もカウントされている)、10人のフランス、9人のオーストラリア、イタリア、アメリカと続きます。

意外なことに日本の11人は突出して多いわけではなく、ちょっと多いレベルでした。純粋に31人の選手全員が生まれも育ちも当該国であるのはアルゼンチンだけ。黄色人種の参加国は日本だけなので、そこに白人やサモア系の人が入ると外国人感が強く、目立つだけで、日本は世界的に見ても外国人出身の選手に頼っているわけではありません!普通のことです!

このラグビー方式は特殊のためW杯が開かれる度、日本だけでなく各国で議論となることもあるようですが、ルールとして受け入れられています。

面白いのはイングランド。BBC SportによるとイングランドのヘッドコーチStuart Lancasterは彼のポリシーによりイングランド国外でプレーする選手は選考対象とせず、これで大丈夫か?と疑問を呈されています。これで予選敗退となったら批判を受けそう。

サッカーも野球もラグビー方式を見習えば?

オリンピックをラグビー方式の選考とするのはアマチュアのスポーツなので難しいけど、サッカーのW杯や野球のWBCもラグビー方式にすると、より選手のプレーする場所が流動的になり面白いかも。優秀な選手は活躍の場がより広がり高収入を得ることができます。

例えば本田がイタリア代表、香川がドイツ代表、岡崎がイングランド代表を目指し、野球のWBCではアメリカ代表の投手田中マー君やダルビッシュが日本代表の4番バレンティンと対戦したり、サッカー中国代表はブラジル人だらけになったり、中東の産油国はお金に物を言わせて世界から選手を集めたりと日本がW杯の予選を勝ち抜くのは厳しくなりそう。

サッカーでブラジル人なんて人材が有り余っているから世界各地に散らばりますね。ただこの方式だと国の経済規模やリーグの充実度により選手の受け入れに有利不利が出てしまいそうなのが問題ですが。

とはいえ今や国際化の時代で企業でみても日産のゴーン社長や武田薬品のクリストフ・ウェバー社長、ソフトバンクのニケシュ・アローラ副社長などその企業を強くするためには日本人に拘らず優秀な人を高待遇で外から引っ張ってくる時代。

日本ラグビーのさらなる国際化はもちろんのこと、スポーツ界や企業そして国全体が島国根性、鎖国から抜け出してどんどん外から人・物・文化を受け入れるべきだと思うんですけどね。世界の強豪と戦い勝利するためにはラグビー日本代表のように優秀な外国人たちの力が必須だと思います。

 - スポーツ, ラグビー