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問題だらけの新国立競技場の建設。デザイン決定後の経緯

      2015/08/26

新国立競技場

2019年9月のラグビーW杯、2020年7月の東京オリンピックの会場となる新国立競技場が当初予定された建設費1,300億円が実際は3,000億円必要なことが分かり、さらにラグビーW杯開幕までに間に合わない可能性が浮上しています。

そして建設費を巡り都知事と文部科学大臣が対立するなど、状況が一向に改善せずごたこた状態に。

2年前に東京でのオリンピック開催が決まった時は国を挙げての大盛り上がりとなったものの、縦割りで統一されてないオリンピック組織体制や仕事のできない政治家と役人のせいで折角の盛り上がりに水を差す事態となっています。

ここでは、今起きている新国立競技場の問題点についてまとめてみました。

※この問題の最新版はこちら
新国立競技場問題。渡辺謙、橋下市長、森永卓郎も反対!


新国立競技場デザイン決定から今に至るポイント

日にち 出来事
2012年11月 新国立競技場のデザインがザハ・ハディッド氏がデザインした流線形の2本のアーチがかかる競技場案に決定。審査委員長は建築家の安藤忠雄氏。建設費は1,300億円と見積もり。
2013年9月 東京オリンピック開催決定
2013年10月 デザイン通り建設した場合、予算が3,000億円となることが判明。
2014年5月 施設や通路などを縮小し、予算を1,625億円まで減らす。
2015年5月 ゼネコンの見積もりによると建設費は3,000億円以上、さらに2019年9月開幕のラグビーW杯には間に合わない可能性が浮上。都知事がJSCや文科省の甘い見通しと東京都に情報が上がってこないことなどを批判。
2015年6月 開閉式の屋根はオリンピック後に設置、資材を安価に、一部の観客席を仮設席にするなどして建設費を2,500億円まで圧縮。さらに競技場の命名権などで200億円を集め、スポーツくじなどで財源を確保すると発表。

オリンピックが決まってから2年近く経つというのに、今まで何をやっていたのか?問題が表面化して慌てた文部科学省とJSC(日本スポーツ振興センター)が場当たり的に問題を解決しようとして、さらに傷口が大きくなった印象です。

そもそも、オリンピック関連の組織が新国立競技場建設の責任者であるJSC(日本スポーツ振興センター)、スポーツ庁、これらを監督する文部科学省、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会など多岐にわたっていて、それぞれが縦割りとなっており横の連携が取れておらず、責任の所在が明確になっていないのが大きな問題。

これらの組織をまとめるために五輪担当大臣(遠藤利明)が新設されたものの、省益だけを考える役人や組織をまとめ上げるリーダーシップがあるのか疑問が残ります。

新国立競技場は当初開閉式にする予定だったものの、費用の高騰とラグビーW杯までに間に合わないために諦め、オリンピック後に工事をして開閉式にするとのこと。ちなみに、追加の工事費用は2,500億には含まれていません。

以下はオリンピックとメイン会場の建設費です。新国立競技場の建設費がいかに高いかが一目瞭然です。

開催年 オリンピック名 メイン会場 建設費
1996年 アトランタオリンピック オリンピックスタジアム 254億円
2000年 シドニーオリンピック スタジアム・オーストラリア 660億円
2004年 アテネオリンピック オリンピックスタジアム 355億円
2008年 北京オリンピック 北京国家体育場 513億円
2012年 ロンドンオリンピック オリンピックスタジアム 550億円
2020年 リオデジャネイロオリンピック エスタジオ・ド・マラカナン 550億円
2020年 東京オリンピック 新国立競技場 2,500億円

新国立競技場の計画は一旦白紙にして組織の再編からやり直すべき

ザハ・ハディッド氏がデザインした新国立競技場は確かに外見はカッコよく、素晴らしいと思います。しかしわずか3週間しか開催されないオリンピックに、面子と見栄を張るため2,500億円もかける必要はありません。

2,500億円というのは途方もない大金で、ギリシャが2,000億円払えずにデフォルト寸前、日本でも借金は1,000兆円を超え、消費税が10%に増税、震災からの復興も途中という時にこんな箱物にお金を注ぎ込む余裕はないはず。

個人的には古い国立競技場はすでに壊してしまったので、そこを原っぱにして開会式と閉会式は原っぱでやり、陸上競技は味の素スタジアムでやっても良いと思います。

「おもてなし」という言葉に代表されるように、日本の良さは人が親切で、外国人をお客様としてもてなし、歓迎するところ。

東京オリンピックでは箱物などのハードは最低限必要なものがあればよく、ボランティアや都民などの人とのふれ合い、ソフトの面を重視して運営すべきです。

そのためには、オリンピックを開催することの意義を再度確認し、縦割りな組織を五輪担当大臣のもと、所属している省、庁、都、企業の枠にとらわれず協力・団結してそれぞれの責任を果たさなければなりません。

ラグビーW杯開催まであと4年、東京オリンピックまであと5年で時が過ぎるのはあっという間です。この大きな国際舞台で日本の素晴らしさをアピールし成功できるよう、私たちもこの問題に開催国の国民としての当事者意識を持って関心を持っていく必要があります。

コンペで最終案に残ったザハ案、コックス案、SANAA+日建設計案

ザハ・ハディド・アーキテクツ案

出典:日経新聞

 

コックス・アーキテクチャー案

出典:日経新聞

 

SANAA+日建設計案

出典:日経新聞

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